長谷川成一監修・編,瀧本壽史、関根達人編,『北方社会史の視座.第1巻:歴史・文化・生活』
大阪:清文堂出版,2007年12月,306頁。A5判。ISBN:9784792406363。
內容簡介
第一巻では、日本北方史をテーマとした、原始・古代から近世にいたる期間の論文一〇、研究ノート一とコラム四を、歴史分野と考古・物質文化分野の二つのジャンルにまとめて収載している。
歴史分野では、古代から近世にいたる地域と国家について、古代国家の北日本地域への展開や夷島における武士団の成長、近世国家による北日本の鉱山支配、蝦夷錦の流通から見た地域形成のあり方などの問題を扱った。
考古・物質文化の分野では、原始・古代から近世にいたる遺物や遺跡を中心に課題を設定した。
中世城館の変遷と地域権力の形成、本州アイヌの生業・習俗を通じて見た北奥社会、墓標・過去帳による近世津軽の階層分析、アイヌ漆器の北方域への流通など、これらの問題から導き出される北方社会の地域的特徴について明確化を図った。
目 次
歴史分野―古代から近世にいたる地域と国家
古代国家の中の北日本
アイヌ民族との戦いと「北の武士団」
近世初期の鉱山開発と「天下之御山」論―北日本を中心に
蝦夷錦をめぐる社会史―青森県内所在の蝦夷錦を通して
考古・物質文化分野―原始から近世にいたる遺物・遺跡と社会
出土文字資料から見た北日本の古代社会
須恵器の生産と消費(青森県)
中世南道の領主と城館―城館から見た蛎崎氏の松前進出
研究ノート
八幡の館―勝山館・浪岡城・根城
本州アイヌの生業・習俗と北奥社会
津軽の近世墓標・過去帳にみる社会階層
海峡を渡った漆器―和人地~北海道~樺太~アムール川下流域まで広がった和製漆器の道