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会議名稱:「『男性史』は何をめざすか-その現状と可能性をめぐって-」(歴史学研究会総合部会第1回例会)


主講人:阿部恒久、兼子歩


討論人:加藤千香子


日 時:20071215日 13:00~17:00


会 場:大阪経済法科大学・東京麻布台セミナーハウス2F大会議室(東京メトロ日比谷線神谷町駅1番出口より徒歩3分)


內容簡介:


歴史学の「メインストリーム」では書かれなかった女性の経験を記述しようという思いは、女性史研究を登場させた。さらに、性差及びその構築に対する関心がジェンダー概念の創出へとつながり、「女性性」「男性性」が歴史のさまざまな場面で構築される過程を検証する「ジェンダーの歴史学(ジェンダー史)」が誕生した。それ以来女性史、ジェンダー史の多くの研究が蓄積され、社会的な認知も深まってきといえる。
 しかし、それに対して男性性/マスキュリニティ、男性史という言葉はあまり市民権を得ているとは言い難い。しかし「慰安婦」問題や男性労働を中核とした企業のあり方といった、現在関心を集めている問題を考える上でも、またジェンダーの権力関係を男性の視点から考察して、歴史全体の再構築をめざす意味においても、これまでの男性性/マスキュリニティを問い直すことは、重要な意味をもつようになってきている。そしてこうした男性性/マスキュリニティの規範と実態を探るためには、それらがどのような過程で構築されてきたのか歴史的に考察することが求められているのである。
 
本例会ではこうした視点に立って、「男性史」の現在と将来、その可能性というものを検討してゆきたいと思う。「男性史」の対象や方法とは何なのか、「男性史」は女性史、ジェンダー史とはどこがどう変わってくるのか、またそれぞれの間の関係とはいかなるものなのか、さまざまな見解が存在する中で、活発な議論を通して「男性史」の可能性というものを探ってゆきたい。
 
そして今回は特に、先に刊行された阿部恒久・大日方純夫・天野正子編『男性史』第1~3巻(日本経済評論社、2006年)を男性性/マスキュリニティを議論してゆく際の材料、土台として取り上げることとする。しかし、単にこの『男性史』の批評にとどまらず、男性性/マスキュリニティとは何か、今、なぜ「男性史」ついて取り上げるのかといったことを議論してゆくことを主眼におく。そこで報告者の阿部恒久氏には、『男性史』の編者として同書の企画の趣旨、めざそうとしたことについ話していただく。さらに国際比較の視点から、もう一人の報告者の兼子歩氏には、アメリカ史における男性史研究の現状と課題といったことを紹介していただく。各時代、各地域ないし国家において、いかに男性性/マスキュリニティといったものが構築されてきたのかということを検討し、それぞれの歴史的過程の多様性と共通性を抽出してゆくことによって、男性性/マスキュリニティの多様な現実と規範が考察できるのではないかと考えるからである。またその分析の際には、性に関するさまざまな既存概念の再検討をめざすクィア理論の視点にも留意したい。そして討論者の加藤千香子氏には、日本における男性史研究の現状と課題とその中での『男性史』刊行の意味について話していただき、さらに男性史研究の意味と可能性についても触れていただく。


備 註:資料代 300

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