會議名稱:「古代山城・鞠智城を考える〜熊本県・国指定史跡『鞠智城跡』の歴史的意義と課題〜」
日 時:2009年7月25日(Sat) 13:00~
會 場:砂防会館別館1階会議室(東京都千代田区平河町2-7-5.最寄駅:地下鉄永田町駅4番出口徒歩1分)
主辦者:熊本県・熊本県教育委員会
會議簡介:
鞠智城は、東アジア情勢が緊迫した7世紀後半(約1300年前)に、大和朝廷が築いた古代山城です。
663年の「白村江(はくすきのえ)の戦い」で唐・新羅の連合軍に大敗した大和朝廷が日本列島への侵攻に備え西日本各地に築いた城の一つで、九州を統治していた大宰府やそれを守るための大野城・基肄(きい)城に武器・食糧を補給する支援基地だったと考えられています。『続日本紀(しょくにほんぎ)』など、国の歴史書にも記載のある全国有数の重要遺跡として、平成16年2月27日に国史跡に指定されました。
周囲の長さ3.5km、面積55haの規模をもつ城で、昭和42年度からの熊本県の発掘調査により、八角形建物跡をはじめとする72棟の建物跡や、貯水池跡、土塁跡など、当時の姿を物語る貴重な遺構が相次いで発見されています。さらに、昨年度の調査では百済菩薩立像が出土するなど、遺跡の重要性がさらに高まっています。
こうした発掘調査の成果に基づき平成6年度から、4棟の復元建物(八角形鼓楼、米倉、兵舎・板倉)をはじめ、城の立地や規模、構造などを体験的に学習できる歴史公園として整備を進めています。
この度、鞠智城のこれまでの発掘調査成果を踏まえ、考古学、文献史学など様々な研究分野から鞠智城の学術的な価値を明らかにすることと、多くの方々に鞠智城を知っていただくことを目的として、シンポジウムを開催します。
議 程:
13時00分 開会
挨拶 熊本県知事 蒲島郁夫
13時10分 基調講演
「鞠智城と古代の西海道」 笹山晴生(東京大学名誉教授)
14時10分 発表
「鞠智城跡の調査と整備」 大田幸博(熊本県立装飾古墳館長)
「古代山城としての鞠智城」 岡田茂弘(国立歴史民俗博物館名誉教授)
「古代史からみた鞠智城」 佐藤 信(東京大学大学院教授)
「朝鮮古代史からみた鞠智城」 濱田耕策(九州大学大学院教授)
16時00分 シンポジウム
17時00分 閉会