中国の大学教材も「高句麗・扶余は中国史の一部」


朝鮮日報(ユ・ソクジェ記者)2006年8月9日


 現在、中国全域の大学などが採択している歴史教材のうち、相当数が「古朝鮮・高句麗・扶余・渤海は中国史の一部」という東北工程(高句麗・渤海の歴史を自国の歴史への編入を図ること)の内容をそのまま掲載しているという調査結果が出た。

 これは高句麗史歪曲(わいきょく)に関連する内容を、教科書をはじめとした中国側出版物に掲載しないことで合意した2004年8月の「韓中5項目の口頭了解」とは相反するものだ。こうした事実は、高句麗研究財団研究委員の金賢淑(キム・ヒョンスク)博士が発表を予定している論文「中国大学教材に記述された3国関連内容の検討」によって明らかになった。

 金博士は「2000年以降に改訂版が出たり、新たに書かれたりした中国の大学教材などは以前と異なり、大体において高句麗を韓国史に属さないものとして記述している」と分析した。

 その例として、福建人民出版社の『中国古代史』2004年新版では、扶余・高句麗・沃沮・穢貊は中国・漢代の東北地区の少数民族であり、高句麗の先祖は中国の昔の民族である高夷だと記述している。最近、東北工程に関連する学者らが提起した学説をそのまま受け入れた『中国古代史』は、中国の100余りの大学で教材として使われていることが分かっている。

 また、高等教育出版社の『世界古代史』は、韓国史の始まりは統一新羅からであるかのように記述して、古朝鮮・高句麗・扶余は韓国の歴史ではないと見ており、注釈で「高句麗は当時、中国東北部に存在した少数民族政権であった」と明記している。同出版社の『中国歴史隋唐遼宋金巻』では、「高句麗は漢代以降、中国の領域であると見なされた」と記している。

 さらに、一部の教材などでは「古代日本が韓半島(朝鮮半島)南部を支配していた」という日本学界の一部で主張されている「任那日本府説」を事実であるかのように記述するなど、韓国史記述の深刻な歪曲を見せている。例えば、上海人民出版社の『世界史講』の場合、「新羅は、半島南方で早くから長期間にわたって倭人の基盤となっていた任那地区を回復した」と記述している。

 金博士は「今のところ、中国の中高校教科書には高句麗史を歪曲する内容は反映されていないが、こうした内容が大学の教材に記述された後には、東北工程の歴史観がそっくりそのまま教育されることになるだろう」と語った。

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