熊本大学拠点形成研究プロジェクト,木下尚子、森正人、安田宗生編著,『東アジアの文化構造と日本的展開』
北九州:中国書店,2008年3月。A5判,407頁,上製本。ISBN:978-4-9903886-0-7。
內容簡介
中国の第一次文明を日本はどのように選択して受け入れ、独自の文化を形成したか、そして伝統文化がどのように確立し「民俗」として現代に継承されているかを、諸分野の学術的成果をふまえながら10編の論文により追究する。
目 次
序章
第一章 中国新石器時代における農耕文化の形成と変容
―黄河・長江流域における農耕具・加工調理具を中心にして―
槙林 啓介
はじめに
一 農耕文化の構造と体系―農耕に関わる要素と本稿における
栽培体系と食文化体系
二 食文化体系―収穫後の過程と加工調理具組成
三 栽培体系―栽培の過程と農耕具組成
四 中国新石器時代の農耕文化の特質
五 中国新石器時代の農耕文化の形成と変容
第二章 安陽殷墓の構造 甲元 眞之
はじめに
一 大司空村墓地群
二 後崗墓地群
三 梅園荘墓地群
四 梯家口村遺跡
五 郭家荘遺跡
六 孝民屯墓地群
七 小屯地区
八 墓地の構成
おわりに
第三章 倭王権と九州―古墳時代中・後期を中心とした政治的動向―
藏冨士 寛
はじめに
一 九州における「首長連合」論
二 岩戸山古墳出現以降の九州
おわりに
第四章 黄帝蚩尤説話の受容と展開 山田 尚子
はじめに
一 射礼・毬杖・蹴鞠―的は面目、毬は首―
二 望粥と五節供―蚩尤の造型―
三 五節供起源説話の背景―疫神と蚩尤―
四 黄帝蚩尤説話の中世的展開―蚩尤の行方―
五 蚩尤の幻影
おわりに
第五章 唐代仏教説話集の受容と日本的展開 森 正人
はじめに
一 「伝記」としての説話集
二 説法教化の場における説話の機能
三 法座における説話利用の方法
四 唐土霊験記の受容と日本的特徴
五 法華験記の編纂・抄出・再編
おわりに
第六章 和歌史の中の『源氏物語』歌―蛍兵部卿宮歌の新機軸―
德岡 涼
はじめに
一 「少女巻」の蛍宮歌の「笛竹」について
二 玉鬘求婚譚における蛍兵部卿宮歌について
三 「梅枝巻」の二首の歌について
四 「幻巻」の「花のたより」について
おわりに―蛍兵部卿宮歌の新機軸
第七章 中世古記録・古文書資料に於ける漢語の意味変化
―「計會」「秘計」をめぐって― 堀畑 正臣
はじめに
一 記録体に於ける漢語の意味変化についての先行研究
二 「計會[計会](けいくわい・けいぐわい)」の場合
三 「秘計(ひけい)」の場合
おわりに
第八章 近世阿蘇宮と禁忌 池浦 秀隆
はじめに
一 典拠の背景
二 地誌にみる禁忌の内容
三 神制の論理
四 神制の空間的概念―神制と殺生禁断の区域
五 神制の対外性―藩政との関係―
六 神制の終焉
おわりに―神制の機能
第九章 阿蘇の<神話・伝説>の誕生 鈴木 寛之
はじめに
一 阿蘇の<神話・伝説>の「起源」
二 村崎真智子の<神話・伝説>研究
三 阿蘇の<神話・伝説>の近現代
おわりに―阿蘇の<神話・伝説>の誕生
第十章 都市祭礼の成立と展開
―八代妙見大祭を例として― 安田 宗生
はじめに
一 妙見宮と秋季大祭
二 妙見大祭の完成と展開
三 近代以降の変化
おわりに
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