芹澤知広、志賀市子編,『日本人の中国民具収集―歴史的背景と今日的意義』(茨城キリスト教大学言語文化研究所叢書―アジア研究報告シリーズNo.6)
東京:風響社,2008年3月。精裝,A5判,206頁。ISBN:9784894898059。
內容簡介
戦前、玩具や民具など中国の民俗資料が様々な形で収集されたが、敗戦によって中断され、多くの資料は四散した。本書は、今日の物質文化や歴史研究の方法から、収集活動を分析・再評価し、研究史の空白を埋めようとする試みである。
目 次
序章 二〇世紀前半における日本人の中国民具収集──ポピュラー人類学・「支那趣味」・「民藝運動」(芹澤知広)
一 はじめに 11
二 日本の文化人類学の特徴 14
三 中国民具への日本人のまなざし 24
四 本書の構成 40
第一章 植民地における物質文化への興味──画家・染木煦による調査・表現方法の検討を中心に(角南聡一郎)
一 はじめに 47
二 中国における日本人による調査・収集活動 48
三 民族学者としての染木煦 57
四 明治期図画教育のテキストにみるモノの表現技法 71
五 モノ研究は時空、国境を越える 73
第二章 日本人が見た中国の看板──研究史のスケッチ (芹澤知広)
一 はじめに 83
二 日本人類学のはじまりと看板研究 84
三 在留日本人と日本人旅行者の看板へのまなざし 90
四 天理大学の北京看板コレクション 98
五 戦後の日本人による香港看板研究 101
六 おわりに 103
第三章 満洲における郷土玩具収集──日本人コレクターの活動に焦点を当てて(中尾徳仁)
一 はじめに 109
二 満洲玩具の特徴 110
三 満洲における玩具蒐集活動の始まり 113
四 玩具コレクターの蒐集方法 115
五 玩具の製作方法──泥娃娃製作を例にして 119
六 主な満洲玩具コレクター 121
七 おわりに 125
第四章 植民地における日本人の中国宗教研究──台湾及び満洲の道教調査とそのまなざし(志賀市子)
一 はじめに 129
二 近代ヨーロッパのオリエンタリズムと中国道教へのまなざし 132
三 近代日本における道教研究 134
四 植民地台湾における道教及び宗教民俗調査 139
五 満洲地域における道教及び宗教民俗調査 148
六 おわりに 161
第五章 中国における日本人の考古・民俗資料の収集──主要な考古学雑誌にみる大陸の情報から(槙林啓介)
一 はじめに
二 戦前の中国大陸での考古学を取り巻く状況
三 中国大陸における考古・民俗資料の収集状況
四 まとめ
あとがき(志賀市子)
索引
英文目次
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